田舎でもあきらめない土地活用!土地を資産に変える方法とは

太陽光発電太陽光発電

相続予定の田舎の土地や相続したものの活用していない田舎の土地、できることなら土地活用したい。けれども、そもそも需要があるのかわからない。そのような声を耳にすることが増えています。

田舎の土地活用を考える際には、やはりそのエリアに生活者がいるかという点が非常に大きなポイントになります。人口が減少傾向にあるエリアで行える土地活用は非常に限られています。

たとえば、神奈川県の2015年の人口増減は以下の状態です。

神奈川県の2015年の人口増減

横浜市や川崎市といった東京に近いエリアの人口は増えていますが、一方で人口増のエリアは一部であり、そのほかのエリアは人口減(青色)となっています。

人口の減少傾向は深刻で、四国に至っては高松市以外ほぼ人口減となっています。

四国地方の人口増減

土地活用の対象となるエリアの人口の動きを確認することをおススメします。

そのほかのエリアの人口の増減は以下のサイトで確認できます。

地域経済分析システムhttps://resas.go.jp
[メインメニュー][人口マップ][人口増減]

このように少子高齢化が進む日本ですが、生活者がいない田舎で行える土地活用でおススメできるのは太陽光発電です。もちろん状況にもよりますが、そのほかの土地活用は田舎には向きません。

とはいえ、すでに田舎の土地をお持ち、もしくは田舎の土地を今後相続予定の方は、その田舎の土地をどのような形にせよ保有していくこととなります。

まずは太陽光発電で活用できないかを検討しつつ、それ以外の土地活用についても考えてみましょう。

 

1.田舎でもできる土地活用

 

土地活用といってもさまざまなものがあり、そのすべてが田舎に向く活用法とは限りません。

エリアによって異なる土地活用の可能性

エリアによって異なる土地活用の可能性

それぞれの土地活用の特徴をふまえながら、田舎の土地活用についてひとつひとつ見てみましょう。

 

1-1:太陽光発電 ~唯一おススメできる土地活用~

田舎でできる土地活用で唯一おススメできるのが太陽光発電です。

太陽光発電とは、建物の屋根や土地にソーラーパネルを設置し、太陽の光から発電した電気を電力会社に買い取ってもらう方法です。

ソーラーパネルの設置は売電量と設置面積が比例するため、広大な面積を確保しやすい田舎にはぴったりな土地活用です。
都心で太陽光発電を行おうとした場合、土地の確保が難しいため太陽工パネルを屋根に設置するタイプが主流となり、パネル設置枚数がやはり少なくなるのが現実です。屋根に設置するタイプですと方角を含めパネルを設置できる屋根の面積も少なくなり、発電量規模も10kw以下となるのが主流です。その結果、都心で太陽光発電をした場合、売電収入としては年間1040円程度となります。

一方、広大な土地を活用できる田舎では、更地の上に太陽光パネルをしきつめての発電が可能です。たとえば100坪の土地に太陽光パネルを設置した場合、初期費用は1400万円、年間122万円の収入が想定されます(発電規模33kwを想定)※

初期費用はやはり高めとなりますが、太陽光発電の場合、おおよそ10年で回収できるケースが多いです。

※参考:太陽光発電総合情報
http://standard-project.net/solar/sangyo/menseki.html

なお、太陽光発電の設置は以下の要因で決定されます。

太陽光発電

太陽光発電の業者選びですが、地元に根差して施工まで行っている業者もありますが、まずは複数企業に見積もりを取ることをおススメします。

太陽光発電とひとくちにいってもオーダーメイドと言えます。そのため、複数の太陽光発電業者に見積してもらうことがおススメです。また、その際には初期費用の見積もりとともに収益シミュレーションを必ず確認しましょう。

収益のシミュレーションであきらかに他社よりも高額な売電量を提示し、あたかもすぐに初期費用が回収できると過剰な説明をする業者への依頼は禁物です。

以下のように一括で見積もりが行えるサイトもあるため、複数企業での見積もりをぜひ比較してください。

・タイナビ 太陽光発電導入ナビゲーション
https://www.tainavi.com/
<特徴>登録施工店数が350

・グリーンエネルギーナビ・産業用
https://www.green-energynavi.com/lp/industry/
<特徴>家庭用だけではなく工場や倉庫を含めた産業用も対応可能

なお、2017年現在、国の補助金はありませんが、各自治体で太陽光発電についての補助金制度があるケースもあります。保有されている土地で適用できる補助金制度があるかは以下のサイトでチェックができます。

パナソニック Webページ
太陽光発電システムの補助金を調べる
http://sumai.panasonic.jp/solar/subsidy_info.html

たとえば、北海釧路市道の場合、容量にもよりますが、1kWあたり20,000円、上限額は60,000円で補助金が出ます。補助金は上限数に達すると受付が終了されるため、こまめな確認が必要です。

都心部の不動産投資でも利回り6-8%程度と言われる中、太陽光発電の利回りは一般的に810%といわれています。一度、太陽光発電を検討してみてはいかがでしょうか。

1-2:売却 ~売れるうちの早めの対応がおススメ~

次にご紹介する田舎での検討すべき土地活用は売却です。

その土地自体に魅力があれば様々な土地活用が行えますが、そもそもその土地自体を保有していくつもりがなければその土地を保有し続ける限りは課税されているため、早めの売却が最適です。人口が増加傾向にあったり、開発の余地もあると見なされていたりするエリアでは価格にこだわらなければ比較的スムーズに売却が行える可能性があります。一括査定サイトなどを用いて売れるときに早めに売却することがおススメです。

 

1-3:トランクルーム経営 ~収益を検討すべき~

田舎でできる土地活用の次の候補はトランクルームの経営ですが、田舎での運用はおススメできません。

トランクルームの利用者はその中にバイクやスキーグッズ、冬用タイヤなどといったシーズンものの収納のために利用することが多く、頻繁に出し入れすることが少ない傾向にあるため、生活者の多いエリアから車での移動が1時間程度であれば、トランクルームも需要のある場合も考えられます。

しかし、利便性の高い都心部近郊のトランクルームよりも低価格に料金を設定する必要があります。また、生活圏外ともなるとそのトランクルームの存在を知ってもらうために広告費も必要となります。

そのため、生活者が見込めないような田舎でトランクルームのサービスは収益的に良い土地活用とは言えません。

 

1-4:貸地 ~募集期間をきめて売却も検討すべき~

土地活用の選択肢のひとつとして貸地が挙げられますが、田舎ではおススメできません。貸地は当然、その土地に需要があることが前提です。また、田舎で貸地として募集しても契約に至るまでに時間がかかる可能性や、そもそも契約者が見つからないことが多々あります。

土地の所有権を第三者に譲ることを親族から反対されているといったなど場合は、ひとまず貸地とすることもおススメですが、1年経過しても契約者が見つからなかった場合は貸地ではなく売却して処分することを検討すべきです。

15:戸建て賃貸経営 
~人口減エリアでは数年後長期空室がリスク~

戸建て住宅を賃貸物件と貸し出す戸建て賃貸経営も、生活者が多く見込まれない田舎の場合、戸建て賃貸住宅に需要はありません。

戸建て賃貸はファミリー層に人気が高いため、ゆえに児童数確保の問題からも生活者がいない田舎では空室となる可能性が高くおススメできません。

 

16:賃貸併用住宅 ~需要が望まれない可能性大~

土地活用のひとつとして賃貸併用住宅も候補として挙げられます。田舎においては前章の戸建て賃貸経営と似ており、多くの場合は空室のリスクが高くおススメできません。

賃貸併用住宅とは、一つの建物にオーナーとしての居住空間と、賃貸物件として貸し出す空間を作り、オーナーとして住みつつ、入居者から賃料を得る方法です。自身が住んでいることから住宅ローンを利用してマイホームを建てられるのがポイントですが、人里離れた場所ではやはり入居を希望する人がおらず空室となる可能性が高いため、近隣に戸建て賃貸物件がないエリアや、空室が続いているような場合は避けるべきでしょう。

 

1-7:駐車場経営
~観光による駐車場経営以外は需要が望まれない~

駐車場経営は、初期費用も少なく、土地の大きさに応じて活用できるため人気の土地活用のひとつですが、生活者がいることが前提のため、田舎ではおススメできません。

当然ながら駐車場経営はその近隣に生活している人が多くいることが前提となります。海水浴シーズンや紅葉シーズンだけの観光による駐車場経営といった特殊なケース以外は、そのエリアに生活者からの需要があるか、近隣に住宅地があるかを確認しましょう。

1-8:有料老人ホーム・サービス付き高齢者住宅経営 
~需要はあるが運用および社会的責任が伴う~

高齢化社会を迎えている日本では、高齢者を受け入れる有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅の不足が顕在化しています。そのため通常のマンション・アパート経営よりも空室率が低く、また、供給数が足りていない状況下においては入居者待ちの状態も考えられます。

また、家族がお見舞いに来られる場所であれば、都心部ではなくても需要が見込まれるため、田舎でも行える土地活用です。

ただし、2点課題となります。

一点目は初期費用が多大にかかる点です。多くの場合は、バリアフリーなどを考慮した高齢者向けに建物自体を建設するため、初期費用として3億―5億円は必要となります。

二点目の懸念点は、運用の困難さです。有料老人ホームを設立するには、老人福祉法第29条を考慮する必要があるため、建設する都道府県に申請し、受理される必要があります。また、建築基準法、衛生法、消防法などの基準をクリアする必要があります。

また、事業体としても法人として設立したうえで、介護サービスを行う委託事業者の選定や連携、医療対応が必要とされた際の対応、認知症を抱える入居者を想定したセキュリティ、食事管理など、人を雇い、人材を育成し、そして外部企業と連携する必要があります

このように、高齢者を受け入れる有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅として運用するのであれば、各自治体や関連サービス事業者と連携しながらの事業計画が重要です。

田舎でもできるという意味では需要のある高齢者向けサービスですが、実現性を考えるとおススメできません。

19:マンション経営 ~田舎では需要なし~

マンション経営は田舎では難易度の高い土地活用です。

マンション経営とは、所有しているマンションを賃貸物件として貸し出して運用することを指します。しかし、その人気は主に都心における土地活用であるところがポイントです。

つまり、生活人口が少ない上に土地が余っているような田舎では、通勤の不便さやあえてマンションに入居するメリットがないため、田舎においてそもそも人気のない居住方法といえるからです。

特に最近は都心部のマンション供給も過多となっている状況が続き、マンション希望者は都心部に流れがちです。東京でいえば都心である湾岸エリア、川崎エリアなどに新築マンションが建設ラッシュを迎えている中、利便性の低い郊外でのマンション不人気に拍車がかかっています。

このような都心回帰が起きている点からも、田舎や郊外におけるマンション経営は注意が必要です。

 

110:アパート経営 ~田舎では空室が想定される~

生活者がいないような田舎の場合は、アパート経営もマンション経営同様、おススメできません。

アパート経営とは、一般的に所有している土地にアパートを丸ごと一棟建て、各戸を賃貸物件として貸し出して運用することを指します。アパート・マンション経営は、マンション経営と同様、収入が長期にわたり安定して得られる土地活用の一つですが、空室が想定されるような田舎では向かない土地活用と言えます。

 

1-11:商業施設経営
(コンビニ、コインランドリー、精米所など)
 

そのほかの土地活用としては、コンビニ経営やコインランドリーや精米所といった方法が挙げられます。コンビニ経営は基本的に生活者が近隣にいることが前提のため田舎においては有効な土地活用とは言えません。

観光地への導線上にあるコンビニは、田舎であっても需要があります。しかし、スキー場や海水浴場などのシーズン系の観光地の場合は、オフシーズンでの経営が困難です。

また、コインランドリーや精米所などといった施設は、やはり生活圏内であった方が有利のため、山間部ではおススメできません。

112:オフィス賃貸経営  ~田舎ではやはり需要なし~

オフィス賃貸経営とは、オフィスビルを建築もしくは建物を購入し、企業等のテナント事業者から家賃収入を得る方法です。オフィス賃貸に需要があるエリアはビジネスが盛んにおこなわれているエリアであるため、田舎においては不向きな土地活用です。

確かにマンションやアパート経営といった居住空間ではないため、キッチンやお風呂といった水回りなどの設備への投資が少なく済むメリットがありますが、そもそも人のいないエリアでオフィスビル入居希望者を募集しても空室が続きます。

 

2.気をつけるべき田舎における土地活用

田舎での土地活用は、その土地を買いたい、活用したいという業者から声をかけられてもきちんと検討することが重要です。これは都心部における土地活用でも当たり前のことですが、買い手が見つかるだけでもうれしい需要のない田舎の場合、声をかけてくれる業者とすぐにでも契約したくなるかもしれません。そのうえ、例えばアパートを建てて一括借り上げしてくれて家賃を保証してくれるといったサブリース契約を締結できるとなるとさらに魅力な話となります。

しかし、例えばサブリースは2年ごとに賃料の見直しが発生するなど、実質的に当初の家賃が保証されないケースが発生し、問題となっています。

需要のある都心部での土地活用であれば売り手側が優位になりますが、田舎の場合、売り手側は一刻も早く手を打ちたくなるかと思います。そのようなときに、立ち止まって、ぜひ複数の業者や関連機関に相談してみてください。

3.田舎における土地活用のこれからを知る

空き家の数は、平成25年では820万戸となり、この20年で1.8倍と増加の一途をたどっています。

空き家が増加

引用:総務省統計局「平成25年住宅・土地統計調査
http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/topics/topi861.htm

空き家の増加自体にも問題がありますが、最近ではさらに所有者不明土地が増加しています。
所有者不明土地とは、その土地の登記簿に記録されている情報をたどっても所有者にたどり着けない土地をさします。これは土地の相続人が登記をしないことで発生します。実は相続の際にその相続人が登記する義務はありません。そのため登記自体をしないことで相続を破棄し、その状態で世代交代が進むと法定相続人が増え、ますます所有者の特定が困難となります。

空き家や所有者不明土地の問題からもわかるように、少子高齢化社会における現代では相続人や買い手が常に存在して不動産が巡回していくような形態が崩れつつあります。負の遺産を後世に渡すのではなく、条件と時代にあった賢い方法での土地活用で資産を有効活用していきましょう。