不動産屋は教えてくれない裏話。アパート経営が失敗する原因

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アパート経営が失敗する理由はなんだと思いますか。
それは満室にならないからです。満室にならないアパートを選び、満室にするための必要知識がない。
僕はアパート経営とは会社を経営するのとなんら変わりはないと考えています。
売れない商品を開発し、商品開発の知識もない。これで会社が上手くいくでしょうか。
初心者でもアパート経営はできる。自己資金が無くても大丈夫。こんな広告を良く目にします。
確かに今成功しているアパート経営オーナーも最初は初心者でした。でもそれはたくさんの努力や
調査を行い、失敗しない為の知識を身に着けていったはずです。
それでは、アパート経営がなぜ失敗してしまうのか。どうしたら失敗する確率を下げる事ができるか。
実践的な方法と知識をご紹介していきましょう。

 

アパート経営に失敗してしまう3つの原因

アパート経営に失敗する最大の理由は、空室を生んでしまうことです。さらに、空室を生んでしまう原因は大きく分けて以下の3つに分類されます。

アパート経営に失敗する3つの理由

  • 立地が悪い
  • 入居者ニーズが大きくズレている
  • ターゲットの設定が甘い

アパート経営は誰でもできる簡単な投資ではありません。
以下よりアパート経営で失敗してしまう3つの原因と対策方法を具体的に紹介していきます。

立地が悪い

アパート経営で失敗する理由の一つ目は「立地が悪い」ことです。立地が悪いと入居者は集まりにくく、空室を生みます。下の表をご覧ください。
「① 満室経営のケース」と「②2部屋が空室になっているケース」では年間192万円の収入差が生れます。

【1部屋家賃8万で6戸のアパートを経営している事例】

1部屋家賃8万で6戸のアパートを経営している事例

 このように空室を生んでしまう具体的な理由を6つにまとめました。

空室を生む6つの理由

  1. 最寄り駅まで徒歩15分以上かかる。
  2. コンビニやスーパーなどの商業施設が遠い
  3. 公園や病院などが無い
  4. 治安が悪い
  5. 線路が近く電車の音が響く
  6. 騒音や悪臭がする(工場や下水道など)

立地の悪い物件は「家賃を下げれば入居者が集まる」なんていう不動産業者もいますが、それを信じてはいけません。基本的に立地が悪いと入居者は集まりません。更に家賃を下げるなど本末転倒です。またネットや資料に載っている情報だけを鵜呑みにしてはいけません。実際に足を運び自分の目で物件を見る事が重要です。
例えば、不動産屋に交渉し、アパートの宿泊体験(1泊)をすることも可能です。実際に入居者と同じ目線で周辺環境を体感することで本当の立地の良さが見えてきます。もし宿泊が困難なら、最低でも物件の3キロ圏内を目安に3人以上で周辺環境をチェックし意見を出し合う事をオススメします。3人以上で回る理由は自分が良いと感じても、他の人は違う意見を持つ場合もあるからです。できる限り複数人で意見を出し合い、半数以上が良しと判断して、はじめて良い立地と言えます。

【立地を見るポイント】
立地は自分を含めた複数人で確かめる

 

入居者のニーズが大きくズレている

アパート経営で失敗する2つ目の理由は「入居者ニーズが大きくズレている」ことです。
単身者が多い地域は1R~1DKが好まれ、2LDKや3LDKの間取りは入居者が集まりづらく、空室が続きます。アパート経営初心者はこの入居者ニーズが分からず、失敗するアパートを選んでしまうのです。

以下に入居者ニーズを的確に捉える3つの方法を紹介します。

入居者ニーズを捉える方法

  1. 半径3キロ圏内の平均間取りと家賃を調べる
  2. 半径3キロ圏内の平均入居者率を調べる
  3. 対象地域の区役所や市役所で男女比や年代を調べる

 

半径3キロ圏内の平均間取りと家賃を調べる

周辺物件の平均間取りと家賃を調べましょう。
これによりどんな間取りと家賃がその地域には当てはまっているのかが概ね分かります。調べる物件数は多ければ多いほど良いですが、最低30件調べれば概ね把握出来ます。

半径3キロ圏内の平均入居者率を調べる

入居率を調べるとどの物件が地域のニーズを満たしているのかが分かります。こちらも30件は調べるようにしてください。
入居率を調べるオススメの方法を3つご紹介します。

入居率を調べるオススメの方法

  1.  ネット検索
  2.  不動産屋に聞く
  3.  自分で見る
ネット検索

簡単に調べるだけならネット検索です。『○○区 空室率』などですぐにほしい情報が出てきます。オススメのサイトは見える賃貸経。CMでおなじみのホームズが運営しています。
全国から市区町村まで細かい空室率を調べる事ができます。
http://toushi.homes.co.jp/

不動産屋に聞く

同エリアで購入予定に近いアパートの空室率を不動産屋に直接聞く方法です。
ヒアリングする不動産屋の選び方ですがお店がキレイ。管理物件数が500戸を超えている。この2つを守ると優秀な不動産屋に当たる可能性が高まります。また担当者によっては空室率を正確に把握していない可能性もありますので、その場合は空室率を把握している担当者に変えてもらうか、ヒアリングする不動産屋を変えましょう。

 自分で見る

最後は自分の足で現地にいき、直接物件の空室率を見る方法です。
空室を見分けるオススメの方法を2つご紹介します。

空室を見分けるオススメの方法

  1. ベランダを調べる
  2. ガスの元栓を調べる
ベランダを調べる

窓にカーテンがかかっているか、物干し竿があるか、物が置いてあるかを見ます。全てなければ間違いなく空室ですが、一つだけ注意点があります。入居者が決まっていて、まだ引っ越しが完了していない可能性もありますので、空室率を調べた後で、不動産屋に入居予定が無いかヒアリングしましょう。

ガスの元栓を調べる

ガスの元栓はガス会社が管理しています。
空室でガスの元栓が開いている事は99%ないので信憑性が高いと判断できます。ガスメーターは大体、廊下や外壁に設置されています。エントランスがオートロックで中に入れない場合は諦めるしかありませんが、元栓が横に向いてれば閉まっている。つまり空室という事なります。

対象地域の区役所や市役所で男女比や年代を調べる

区役所や市役所で対象地域には男性女性どちらが多いのか。その年代はいくつなのか調べましょう。
具体的な数字を把握できる為、ニーズが明確化されます。調べ方は意外と簡単です。市や区のホームページで確認することもできます。万が一ホームページに載っていない場合は役所の調査統計係に電話で聞くか、実際に足を運んで聞くなどしてみましょう。

【地域のニーズをつかむポイント】

  • 周辺物件の間取りと家賃、入居率を調べる
  • 市や区役所で人口の統計を見てみる

 

ターゲット選定が甘い

アパート経営で失敗する3つ目の理由は「ターゲット選定が甘い」ことです。
いくらニーズを調べても、誰に住んでほしいアパートなのかが明確でないと満室にはなりません。
ターゲット選定で見えてくる重要なポイントを3つにまとめました。

ターゲット選定のポイント

  1. 年収
  2. 性別
  3. 入居者人数

この3つから見えてくるものは以下です。

ターゲット選定から検討する見えてくるポイント

  • 年収→家賃が見える
  • 性別→必要設備や条件が見える
  • 入居者人数→間取りが見える

 

年収から家賃を見る

入居者が支払う家賃は手取りの約30%が上限だと良く言われています。もちろん個人差もありますので30%としている人が多いと覚えておいてください。
以下に年収別家賃相場を表にしましたのでご覧ください。

年収別家賃相場

どの収入層が多いのかで設定できる家賃がこれで見えてきます。

そのエリアにどの収入層が多いのか調べるには【世帯の年間収入マップ】を参考にすると良いでしょう。日本列島が表示され地域にマウスをあてると、対象地域の平均年収が見れるようになっています。

世帯の年間収入マップ
http://shimz.me/datavis/mimanCity/

性別から必要設備や条件を見る

男性、女性どちらをターゲットにするかで必要設備が異なってきます。以下表をご覧ください。

性別から見る必要設備や条件

・共通項目
バストイレ別やエアコン付き、室内洗濯機置き場はもはや当たり前にある設備となっています。
ここは男女共通で抑えておくべき項目だと分かります。

・男性の傾向
追い炊き風呂や駐車場などが回答として挙がっています。また女性に比べてネット完備が上位にきています。男性は趣味や節約などを意識している特徴があるようです。

・女性の傾向
2階以上が上位に来ていますが、これは男性に比べて防犯を気にしている事が分かります。バルコニー付きやシステムキッチンなども男性にはない項目です。南向きも男性より上位にきていますね。

女性は防犯、炊事、開放感などを意識している特徴があるようです。個人的な感想としては今の時代、ネット設備は男女共通して必要だと思います。ここは抑えておくべきでしょう。

必要とされていない設備

それでは逆に必要性を感じない設備はどうなっているのでしょうか。こちらも一覧にまとめましたのでご覧ください。

必要とされていない設備

・共通項目
地下室やタワー物件などは必要とされていない事が分かります。理由としては家賃上がる事や、もっと現実的な設備や物件が求められている事だと考えられます。

・男性の傾向
管理人付きや床下収納などが上位にきています。管理人付きでは家賃が上がる事が理由と考えられます。床下収納は一般的に食品や使用頻度の少ないものを収納する場所です。例えばホットプレートや季節限定の家電やインテリアなどです。男性はあまりここに必要性を感じていない事が分かります。

・女性の傾向
オール電化やIHコンロなどが上位にきています。これは調理器具が限定されたり、昼間の電気代が上がる事などが理由と考えられます。またバイク置き場なども女性はあまり必要と感じていないようです。

 

【性別から見る間取りのポイント】

  • 男女共通【バストイレ別】【エアコン】【室内洗濯機置き場】が求められている傾向にある
  • 男性【追い炊き風呂】【ネット完備】【駐車場】が求められている傾向にある
  • 女性【2階以上】【コンロ2口以上】【南向き】が求められている傾向にある

入居者人数から見る間取り

入居者の人数によって求められる間取りが変わるのは当たり前の事です。こちらも表にまとめましたのでご覧ください。

(1)単身者と家族で住む場合

(1)	単身者と家族で住む場合

エリアに関係なく、単身者では1Kが人気。家族住まいでは2LDKが人気という結果です。また単身者の中でも1DK8,6%2DK7,2%と出ていますがこれは将来誰かと住む事を想定している方がいると考えられます。

(2)人数別間取りの場合

では人数別ではどうなっているのかご覧ください。

人数別間取り

2人~3人までだと2LDKが人気なのが分かります。同棲や友人とのルームシェア。結婚直後の方の2人住まい、お子さんが一人いるケースなどが対象と考えられます。4人以上になると3LDKが人気です。世帯人数に合わせた間取りが求められている結果となっています。

【居住人数から見た間取りのポイント】

  • 単身者は1Kが人気
  • 2人~3人は2LDKが人気
  • 4人以上では3LDKが人気

ここまで満室にならない3つの原因をご紹介しました。アパート経営は簡単ではありません。ここまで調査し、初めて物件の購入を検討し、成功する物件かどうか判断する必要があるという事を覚えておきましょう。

 

覚えておきたい2つの基本知識

アパート経営で覚えておきたい最低限の知識があります。それは『利回り』と『管理会社の選び方』の2つです。アパート経営に失敗する原因で経営するオーナーに必要な知識がなく、不動産屋に言われるがまま物件を購入し、失敗したという話を良く聞きます。そうならない為に最低限必要な知識を具体的にご紹介します。

利回りの基本知識

アパート経営において利回りは重要な指標です。この利回りを安易に捉え失敗する人がいます。利回りは「表面利回り」と「実質利回り」の2つに分類されます。

表面利回りとは【年間収入÷不動産購入金額】
実質利回りとは【(年間収入-年間支出)÷不動産購入価格】 

利回り分類

基本的には実質利回りだけを見ていれば問題ありません。
表面利回りを参考程度に見て、実質利回りを考えるようにしてください。

実質利回りに入れる4つの項目

実質利回りは何年でローンを完済できるか。
毎月いくら利益が出るのかなどを見る重要な部分です。実質利回りを計算するときは以下の4つの項目を計算します。

  1. 毎月のローン返済(金利込み)
  2. 税金や管理費などの諸経費
  3. 空室率
  4. 利益

毎月のローン返済

アパート経営は金融機関から借り入れをする方が大半です。金融機関は基本的に建物の耐久年数に応じて融資期間を決定します。耐久年数が20年なら20年で返済してくださいという事です。元本を100とした時に20年で返済すると毎年5%の返済となり、金利を3%とすると合計8%の利回りが必要となります。借入額と返済期間に応じて計算するようにしましょう。

諸経費の計算

次にローンを除く支出を計算していきます。主にかかってくる経費は以下です。

・税金(固定資産税・都市計画税・所得税など)・修繕積立金(10年後の大規模工事などに使用するお金)・管理費(不動産屋に支払う経費)・保険料(火災保険・地震保険)・その他(住居以外でかかる電気代や花壇などがあればその水道代など)

諸経費は満室想定収入の15%を目安とすれば大きくズレる事はありません。

空室率の計算

物件情報などに記載されている利回りは空室率が計算にはいっていません。アパート経営では空室率を利回りにいれなければ本当の利回りにはなりません。投資家は空室率を加味した利回りを以下で計算しています。

空室率

 

平均空室率は不動産業界では2ヶ月とされているのでそれを目安に計算します。空室数は総務省の調べによると全国平均が12,94%となっていますので、全部屋数の13%が空室になる目安で計算してみましょう。

利益の計算

手元に残る利益も計算にいれる必要があります。成功している投資家は利益を2%前後で計算していますので、そこを目安に計算してみましょう。

【利益を計算する際のポイント】

  • 表面利回りと実質利回りの二つが存在するが、注目するのは実質利回り
  • 表面利回りも実質利回りも空室率が加味されていない
  • 実質利回りは【ローン】【諸経費】【空室率】【利益】を計算にいれる

 

管理会社の選び方

アパート経営を行うにおいて、切り離せないのが管理会社です。管理会社は総合的にアパート経営をサポートしてくれるいわば、パートナーです。そのパートナー選びに失敗し、経営がうまくいかないというケースがあります。

管理会社が行う業務内容

管理会社が行う業務は【入居者管理】と【建物管理】の二つに分ける事ができます。

入居管理業務

建物管理

これらを一人で行うのが困難な為、管理会社に委託するケースが圧倒的に多いのです。

良い管理会社を見分ける5つの方法

管理会社は契約してみないと良いか悪いか分からない部分もありますが、この5つを抑えれば失敗する可能性はかなり下がります 

(1)管理専門会社を選ぶ

管理専門で業務を行っている会社を選ぶ事をオススメします。
管理会社の中には不動産売買も一緒に行う会社もあります。業界的には不動産売買の方が利益は上げやすく、管理は片手間で行っている会社が存在します。全ての会社がそうだとは言いませんが、不動産管理に特化している分、真剣に取り組んでくれる可能性が上がるので、不動産管理専門の会社を選ぶ事をオススメします。

(2)レスポンスが早い

できる営業マンはレスポンスが早いと言われています。
管理会社も同じです。これは契約前にキチンと確認することができます。契約前にありとあらゆる分からない事を聞きましょう。相手が面倒に思うかもしれないと思っても、たくさん質問してください。返事が早い、そして丁寧な回答が返ってくれば良心的な管理会社の可能性が上がります。

(3)大手だからと言って安心しない。
管理会社にも大手、中小が存在します。大手の会社に任せておけば安心と考える方もいますがそれは違います。確かに大手はネットワークも充実していますし、空室もすぐに埋めてくれる印象があります。
しかし対応する物件に優劣をつけてしまうのも事実です。家賃が高く、立地が良い物件を優先し、そうではない物件の対応を後回しにする担当もたくさん存在します。大手だから大丈夫と安心するにはやめましょう。

(4)比較する

人は比較対象がないと判断ができません。
1社だけの話を聞いて決めるのではなく、2社、3社の話をしっかりと聞いて、総合的に判断すると失敗しない会社を選ぶ確率が上がります。また大手と中小を比較し、どこが自分に合っているのか判断しましょう。
今はインターネットで簡単に比較ができる時代です。
代表的なサイトを3つご紹介します

イエカレ https://plus-search.com/property_management/lp-3
イエカレは2014年・2016年・2017年に楽天リサーチの調査でNO,1を獲得した比較サイトです。100社以上の管理会社に問い合わせ可能で、電話オペレータによる無料相談も可能です。一度に最大8社まで問い合わせ可能です。

マンション貸す.COM https://xn--88j8j6dnb6cc5655n.com/
マンション貸す.COMでは全国394社へ問い合わせができるサイトです。マンションの問い合わせが多いサイトですが、アパートなどの問い合わせも可能です。一度に最大で6社まで問い合わせ可能です。

HOME4U http://rent.home4u.jp/
NTTデータが運営する比較サイトです。サイトの実績も8年以上と長いのも特徴です。全国70社以上の管理会社へ問い合わせが可能で、不動産にまつわる情報も充実しています。一度に最大10社まで問い合わせ可能です。

(5)管理手数料の相場を知る
管理会社へ管理を任せると毎月管理手数料が発生し,相場は5%前後が基準です。
高い会社で8%~10%です。管理手数料が高ければそれだけ手厚いサポートを受けれると思われがちですが、そうでない場合もあります。まずは5%を通常と考え、高い場合と低い場合、他の会社と何が違うのかをしっかりと聞きましょう。

まとめ

アパート経営で失敗するにはちゃんと理由があります。アパート経営は会社を経営するのと同じです。
なんとなくできそうなんて軽い気持ちで始めるのは絶対にオススメしません。
豊富な知識と収支の計算方法を身に着けていないと失敗してしまうのです。

失敗する3つのポイント

  • 立地が悪い、入居者ニーズを捉えていない物件は失敗する

  • 利回りの本当の計算方法を知らないと失敗する

  • 良い管理会社を見分けられないと失敗する