老後資金の貯め方|不動産投資で毎月20万円を得るための全手法

 老後生活を安心して送りたい、ゆとりのある老後生活を送りたい。

そのために早めに備えを始めたい!でも何から始めよう・・・?

40歳前後を過ぎるとそんな思いもでてくる方も多いのではないでしょうか。

年金だけをあてにするのは不安な時代、さらにゆとりのある老後の生活を送るには、やはり早いうちから収入源を確保しておきたいですね。

しっかり知識を得て、ステップを踏んでリスクをさけながら、長期的且つ、安定的な収入を得るために、アパート・マンション経営で老後の資産を貯める具体的な手順に沿ってご説明したいと思います。

是非あなたの老後に向けたプランの参考にして頂きたいと思います。

1.毎月20万貯めてゆとりある老後の生活を 

老後の資金としていくら貯めておけば安心といえるのでしょうか。日本の平均寿命は現在80歳強ですが、これから30年後には女性の平均寿命が90歳を超えるという予測もあります。65歳からを老後とし、90歳まで生きるとした場合、25年間あります。みなさんはこの25年間をどのような生活を送りたいでしょうか。平均的な夫婦の老後の支出は22万円と言われています。一方収入は、平均的な年金額は夫婦で22万円です。つまり平均的な生活を平均的な年金で賄うと収支は概ねプラスマイナスゼロです。旅行に行ったり、趣味を充実させたり、お孫さんにお小遣いをあげたり、万が一の病気に備えると更に毎月20万円使えるお金があると、ゆとりのある生活を送ることができるでしょう。

以下の図は、生活保険文化センターが調査した、老後の「ゆとりある生活に必要だと思う生活費」に関する調査です。平均は35万円、40万円以上は全体の30%となっています。

出典:生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成28年度

 

また、以下の図は、「老後のゆとりのための上乗せ額の使途」です。つまり22万円の生活費で最低限の平均的な生活ができ、さらに、ゆとりのある生活のために上乗せ額を準備するとした場合、その使途を示しています。

出典:生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成28年度

2.老後資産を貯めるにはマンション経営が最適

では、年金以外で老後毎月20万の使えるお金を用意するにはどうすればいいでしょうか。

資産を貯め、運用するには株、債券、FXなど様々な投資が存在しますが、長期安定的に収入を得るにはマンション経営がおすすめです。なぜなら、マンション経営は月々固定で収入が入ってくることから年金同様の安定収入となるためです。また、マンション購入時、団体信用生命保険に入ることでローンを借りた人が亡くなった場合と高度障害状態になった場合、残りの支払いは金融機関が行ってくれるため、生命保険代わりにもなります。

さらに、株やFXは景気変動や為替の乱高下でその価格変動が大きいですが、家賃や不動産の価格は安定しているため長期的、安定して収益を得ることができます。

また、今はローンの金利が低いため不動産投資を始めるチャンスであり、賃料を返済にあてられるため、頭金ゼロ円でもはじめられる点もメリットといえます。

それでは、次章よりマンション経営で毎月20万円を貯めるための方法をご紹介します。

3.ステップ1:都心に近いワンルーム築浅中古マンションから始める

マンション投資にも1部屋だけ購入する「区分所有」と一棟丸ごと購入する「一棟買い」がありますが、まず初心者の方は「区分所有」から始めると良いでしょう。なぜなら、区分所有だと借金を少なく始めることができるからです。まずは区分を買って練習し、不動産投資がどういうものかわかったら、あとは少しずつスケールを大きくしていくというアプローチをおすすめします。

3-1 幅広い需要を持つワンルームマンションに的を絞る  

では、区分所有をする場合、ファミリータイプのマンションにするのか、ワンルームマンションのどちらがよいのでしょうか。答えはワンルームマンションです。なぜなら、これから単身世帯の増加が見込まれ、需要が幅広いためです。

以下は東京都における家族類型別世帯数の推移を示したグラフになります。東京都の人口は平成32年に1338万人でピークになると言われています。一方、単独世帯はその後も増加し続けます。

配偶者との死別による一人暮らしと、若年層の晩婚化、未婚化が進み、都内の単独世帯は、2030年に全体の50%弱になり、総世帯数が減少に転じた後も増加し続ける見通しで、特に区部では2035年に単独世帯の比率が50%を超えるという発表がされました。

出典:平成26年 東京都調査「東京都世帯数の予測」

また、都心部のワンルームマンションであれば、一人暮らしでバリバリ働いている会社員、学生、海外からの出稼ぎ者など幅広い需要があります。例えば、同じ都心でも駅近で設備も抜群で家賃も高めという物件から、風呂なしトイレ共同という物件まで、幅広く需要があります。いざとなれば、価格を下げて家賃を安くすれば、誰かしら借り手はつく可能性が高いのもワンルームの特徴です。

3-2 築10年~15年の築浅中古物件を選ぶ

ワンルームマンションに投資をする場合、新築マンションではなく、中古マンションを選びましょう。その理由は以下の通りです。

① 新築マンションは新築プレミアム価格が乗っているため価格が高い 

都内のワンルームマンションだと、新築だと2500万~3000万です。一方中古だと数百万から2000万程度です。なぜこのような価格差生じるかというと、新築マンションの価格は、売り出す際の広告宣伝費や営業費、モデルルーム運営費といった建築業者や不動産業者の諸経費が乗った価格になります。この新築マンションの価格を「新築プレミアム価格」という人もいます。この新築プレミアムは全体価格の12割と言われています。つまり誰かが1日でも住み中古になると、物件価格が1~2割減るということです。

② 新築でも中古でも家賃はそれほど変わらない 

同じような広さのワンルームマンションで比較した場合、新築でも中古でもそれほど家賃は変わりません。例えば、世田谷区用賀駅から徒歩10分以内のワンルームマンションの家賃を調べてみると、新築で8万~10万円、築10年で8万~9万円、築20年でも6.5万~8万円です。つまり、都内で立地のよいエリアであれば築年数によってそれほど家賃が変わりません。①で述べたように購入価格が中古の方が1~2割安く家賃があまり変わらないのであれば、中古の方がお得です。

③ 中古は値下がりリスクが低いため売却に有利  

先に述べたように、新築マンションは新築プレミアム価格が乗っていますが、一方中古マンョンはその分安いため、値下がり幅は小さいといえます。ですから、数年後売却を考えた場合有利といえます。

では、中古ワンルームマンションの中でも築何年がよいのでしょうか。結論は10年~15年です。理由は以下の4点です。

① 耐震性の安全確保を考えると:築35年以下 

1981年(昭和56年)に耐震基準が大きく改正され新耐震基準になりました。それ以降に建てられた建物は、阪神淡路大震災や東日本大震災でも、大きな被害は受けていません。旧基準では震度5程度の地震に耐えうる住宅の規定となっていますが、新基準では震度6強以上でも倒れない住宅の規定となっています。ですから物件を選ぶ際には1981年以降(35年以下)の物件を選びましょう。

② 設備が良いのはバブル期以降:築25年以下

1990年前後のバブル期に分譲されたワンルームマンションは、バスとトイレが一体型のいわゆる「ユニットバス」の物件が多くなっています。また、室内の広さは16平米から20平米で築年数の浅い物件に比べて、やや狭くなります。これまでに設備が改修されている可能性はありますが、建物の構造上、古い設備を残さざるを得ないケースもあり、入居者に敬遠される可能性が高いため、築25年以下の物件を選びましょう。

③ 品質確保の観点から:築15年以下が安全

平成11年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」で、新築住宅において、施工会社に対し10年間の瑕疵担保責任が課されるようになりました。この法律が施行されて以降に完成している物件については、品質に対する安心感も得られるといった観点から「築15年」以下の物件を選びましょう。

④ 利回りの高さと融資の通しやすさを考えると:築10年以上15年以下 

前述したように新築マンションはプレミアム価格が乗っている分高いです。マンションの価格はそこから年々下がっていきます。よって築年数が経っている方が利回りは高くなります。目安として築年数が10年未満の不動産についてはその利回りは6〜8%程度、それ以上古くなってくると10%前後の利回りとなります。また、不動産投資の初心者でローンを組む場合、金融機関がローンを出しやすい不動産の目安が築年数10年~15年以下です。それ以上の築年数が経過すると、金融機関の担保価値としての評価が下がるため、ローンが通らない、もしくは、通っても返済期間が短縮されるということが起きえます。ですから築10年以

※ただし、修繕管理予定には必ず目を通しましょう。

中古物件の場合、物件の管理会社に確認をすると、これまでに行った修繕工事が全て掲載されている一覧を見ることができます。これをみることで今後、どの箇所の修繕が必要になってきそうなのか?をあらかじめ予想しておくことができます。また、交渉によっては修繕に要するコスト相当額を売買代金から差し引いてもらうことも可能となる場合もありますので予め確認しましょう。20年を過ぎる物件は、給水管の老朽化に伴う破裂など構造的な問題により、大規模なメンテナンスを迫られる可能性もありますので、購入したものの、数年後に大規模な出費が必要になるなんてことにならないよう、あらかじめ物件の状況や修繕積立金の積み立て状況は注意して確認しましょう

3-3 杉並区、世田谷区、中野区、文京区、練馬区、豊島区から選ぶ

都心部のワンルームマンションを選ぶ場合、その中でもブランドエリア都心5(港区、渋谷区、中央区、新宿区、千代田区)はさけて、杉並区、世田谷区、中野区、文京区、練馬区、豊島区で物件を選びましょう。その理由は、都心5区は、物件価格が高いことと競合が多いことです。競合が多いため、家賃設定を間違えると仮に恵比寿駅徒歩5分でも空室になる可能性も高いです。一方、杉並区、世田谷区、中野区、文京区、練馬区、豊島区は、都心5区に比べると物件価格が安く、居住エリアとしては人気です。例えば、世田谷区は、駒澤大学、国士館大学、日本体育大学、東京農業大学、東京都市大学、成城大学など大学も多いため学生の一人暮らしの需要があります。また、セレブが住んでいる治安の良い街というブランドイメージや三軒茶屋や下北沢などは、若い女性にも人気の街があり、女性の一人暮らし需要も高い地区です。

3-4 ターゲットに対して最低5つの提供価値を想定できる物件を選ぶ

ワンルームマンションの入居者のターゲットとしては、学生、キャリアシングル、リタイアシニア、外国人ビジネスマンなど様々です。空室を出さずに安定した経営を続けるためには対象とするターゲットに対して、その物件が提供できる価値が5つ以上ある物件を選びましょう。都心の人気エリアとは言え、賃貸マンションの市場は明らかに供給過剰であり、借り手の市場です。数あるワンルームマンションから、「ここに住みたい」とターゲットに思ってもらえるかがカギとなります。では、どのようにしてターゲットと提供価値を見つけるのかの手順を説明します。

① 地元の不動産屋さんへ足を運んで調査する

調査の第一歩は、地元でのヒアリングです。地元の不動産屋に足を運び「この地域のワンルームマンションに住む人はどんな人ですか」「部屋探しに来店する方でワンルームマンションを探されている方に多いのはどのような方ですか。」といったどのようなターゲットが自分のお客様になりうるのかを調査します。そして、次に「周辺環境」についても事前に調べた上で聞いてみましょう。交通アクセスはどうか、周辺にどのような施設があるのか、また今後大型施設の新規出店など入居に影響を与える変化はないのか、など。

② 物件に直接足を運んで調査する

いくつかのターゲットを想定しながら、物件を実際に回ってみましょう。物件で確認をするのは主に設備です。物件ごとに対象とするターゲットを想定してみて、その物件にある設備でどのような価値を提供できるのかを考えてみましょう。例えば、女性の一人暮らしを想定した時、「2階以上」「オートロック」「TVモニター付きインターホン」、などセキュリティ設備へのこだわりが強いため、そのような設備を備えていることが重要です。以下、リクルートが発表している「一人暮らしのシングルに聞いた設備ランキング2017」より男性、女性それぞれが求める建物や部屋の設備です。

 

 

出典:SUUMO発表 一人暮らしのシングルに聞いた 設備ランキング 2017

③ 管理会社の協力を得て調査する

入居者の住まいに関するニーズを把握するには、その地域を熟知している、マーケティング力のある管理会社と協力することも重要なこととなります。なぜなら、入居者属性を絞り込み、ニーズを推測し、提供価値を決め、それを実現する設備が何か、その設備ならいくら家賃がとれるのか、入居者のニーズが多種多様に広がるなか、こうしたことを適切に設定するのは経験の浅い大家さんだけでは難しいからです。マーケティング力のある管理会社は情報収集力に優れ、豊富な情報やデータをもとにオーナーに対して家賃収入を増やすための手段などについて適切なアドバイスを行います。オーナーをいかに儲けさせてあげようか、さらには入居者にいかに満足してもらおうかと考えている優秀な管理会社は常日頃から様々な情報にアンテナがたっているものです。逆に言うとそのような管理会社を選び物件取得後も協力しましょう。

3-5 物件購入時は10%の頭金で融資を引く

3-5-1 融資を受けてメリットを享受する

不動産投資のメリットは融資を受けられる点にあります。ですから上手に融資を引きましょう。融資を受けるメリットは以下2点です。

① 投資効果が高いため

銀行からお金を借りることができれば、多くの場合、物件価格の1割程度の頭金で投資をすることができます。少額の資金で大きな物件に投資することができる、これをレバレッジ(てこ)効果と呼びます。例えば100万円の現金が手元にあり、投資利回り5%の株式投資をした場合、利益は、100万円×5%=5万円です。一方、不動産投資の場合、100万円を頭金にしてお金を1000万円借りることができると、同じ利回り5%の物件でも、1000万円×5%=50万円となり、株式投資に比べて利益が10倍となります。

② 資金の回収が早い 

融資を受けることによるもう一つのメリットは、資金の回収が早いことです。例えば1000万円の現金で不動産を購入した場合、毎年100万円の家賃が入ってきたとしても、自己資金を回収するまでに10年かかります。つまり、利益を得られるのは自己資金を回収してからです。一方、この1000万の物件を、頭金ゼロ、金利3%、30年で借りられた場合、計算してみると年間手取りは35万円です。頭金ゼロ、長期間の融資を受けられたことで初年度から利益を得ることができます。

以上より、不動産投資では銀行から融資を受けられる状態を常に心がけることが、次の成功戦略を立てるのに重要といえます。では、次に融資を受けやすくするにはどうしたらよいかを述べます。

3-5-2 個人の貸借対照表を作り、常に財務状況を健全に保つ

計画的に融資を受けるために、まず現在のあなた個人としての貸借対照表を作成しましょう。なぜなら、融資の審査を受ける際に銀行が確認するのは、資産と負債の状況だからです。

資産とは、預貯金や株、投資信託などの有価証券、貯蓄型保険の解約返戻金に加え、不動産、車など現金化できるものを時価で計算します。負債は住宅ローンやカードローンなどの借金のこと。現在の残債がいくらあるか、です。この資産と負債を見比べて資産が負債を上回っていたら純資産がある、負債が上回っていたら債務超過の状況です。この財務諸表を健全化する(純資産を増やしていく)ことが融資への近道となります。ですから、貯金をするということは純資産を増やすことになりますので、融資を受けやすくするためには大事なこととなります。

図:個人の貸借対照表

3-5-3 10%の頭金を準備する

前述のような都心のワンルームマンションは、融資を受けやすいです。なぜなら、資産価値の目減りのスピードが遅く、そのスピードより借金の返済スピードの方が早いため、純資産は増えていくためです。つまり担保としての評価が高いため銀行は融資をしやすいということです。ですから、頭金は2030%と言われる場合もありますが、前述のような都心のワンルームマンションにおいては頭金10%で融資をうけましょう。

3-6 企業に勤めているうちに物件を購入する

独立起業を考えている方が今後マンション経営をされるのであれば、企業に勤めているうちに融資をうけましょう。なぜなら、融資を受けやすくするには、先に述べた財務諸表の健全化に加え、信用ある属性であることが重要なこととなるためです。企業に勤めていて安定収入が毎月入ってくる状態であれば、安定して返済もされるという判断を銀行は下す可能性が高いです。逆に起業したばかりだと3年間は融資をうけることができません。3年間黒字にすることで信用度が高いと判断され融資を受けられる可能性が高くなります。

3-7 確実な計画で少額でも着実に収益を出す

1件目の投資に続き、2件目、3件目と融資を受け、投資を成功させるためには、着実に収益をだしましょう。そのために購入時の収支計画を厳しく確認し、それでも経営が成り立つか確認することがポイントになります。投資会社が出してくる長期の収支計画書は、立派に見えますし、計算も正確だという先入観があり、計画書に書いてあることはそのまま実現されると思いがちです。しかし、実際は収入も支出も計画書通りに行かないこともありますので十分に購入前に自分の頭を使って収支計画を厳しく確認しましょう。具体的には次の手順で確認するとよいでしょう。

① 潜在収入は適正家賃(2ヶ月で決まる家賃)で計算する

中古物件で、すでに入居者がいる場合、そこには、昔からの高い家賃で入居している人である場合があります。今後どのくらいその物件から収入を得られるか(潜在収入)を計算する際は、入居者が入れ替わったとして、周辺の家賃相場から計算しましょう。家賃相場は、2~3件の不動産屋さんに聞いてみると分かるでしょう。また、首都圏の家賃相場であれば、「適正家賃.COM(https://tekiseiyachin.com/)など便利なサイトもあるので参考にしてみるとよいでしょう。

② その地域の空室損失を考慮する

空室による損失を見積もりましょう。例えば、単身者の住む1ルームマンションは4年~5年に1回空室になると言われています。ここでは4年に1回と想定します。また、空室になった場合何か月で埋まるのかを想定します。ここでは3か月とします。平均家賃10万円の物件とした場合、空室損失は以下のように計算できます。

 

年間空室期間            : 3か月×25(4年に1)0.75か月

空室損失(年間での空室による損失額) : 10万円(平均家賃)×0.75か月×=75,000

③ 修繕費の見積を厳しくチェックする

修繕費の見積は厳しくチェックしましょう。この修繕費の見積が少ないことが多くあります。築15年を超えると「給排水設備などの故障修理」「装備したエアコンや給湯器の故障修理」などの支出が発生することが多くなってきます。修繕費は少なくとも建築費の1~2%以上を見積もりましょう。ただし、築年数や過去の修繕履歴によって変化するため積立金額は管理会社ともよく相談をしましょう。

④ 20年以上の長期で借り入れることで毎月の返済額を小さくする

銀行から融資を受ける際、できるだけ長期で借入れるようにしましょう。なぜなら長期で借り入れることで毎月の返済額を小さくし、キャッシュフローを黒字にさせる可能性を高くすることができるためです。できれば20年以上の借入をしましょう。例えば、1500万のローンを金利2%で15年借りた場合、毎月の返済額は96,000円、同じ金額を同じ金利で30年借りた場合、毎月の返済額は5,500円となります。

以上を踏まえ、以下に収支のシミュレーション例を挙げます。

■会社員(40)が東京の中古マンションを購入した場合の収支シミュレーション例 (都内駅徒歩5分 築15年の物件)

 

 

 

 

 

 

 

 

参考物件及び購入シミュレーション参照元:https://www.rebax.co.jp/purchase/case/

 

表:経過年数ごとの年間収支及び累積収支シミュレーション (空室が4年に13か月発生すると過程して計算)

3-8 1ルームマンションでの感覚と知識を得たら、ステップ2(一棟買い)へ

上記シミュレーションをご覧頂くと分かりますが、ワンルームマンションでの投資は1部屋所有だと毎月1万円程度の収入です。目指すは20万円でしたね。それを実現するために、1ルームマンションを区分で複数運用するという手もありますが、1ルームマンションを1部屋区分所有して、運用の感覚と知識を得た後は、ステップ2の一棟買いへ移りましょう。なぜ一棟買いが良いか、以下に整理します。

① 投資効率が良い 

前述のようにマンション1部屋では月の家賃収支は1万円~2万円程度です。アパートを一棟買いすると10部屋あれば10万円~20万円程度となります。また、区分で複数のワンルームマンションを所有するとなると、所有するごとに物件調査や金融機関との折衝、その他事務処理等を行う必要があり、大変労力を要します。つまり、一棟買いは区分所有に比べ、お金や労力に対する投資効率が高いといえます。

② 利回りが高い

区分マンションと一棟買いのキャッシュフローを比較した場合、一棟買いの方が利回りが高くなる傾向があります。例えば、都心の区分マンションの場合、利回り10%で「高利回り」と言われます。利回り10%ということは物件価格分の回収に10年かかります。ただし、これは表面上の数字で、ここからローン返済分や修繕積立金、管理費、税金等の運用コストを引き、空室による家賃収入ゼロの期間も考慮すると実質の利回りは2~3%程度でしょう。一方一棟買いは、区分マンションに比べて1%程度利回りが高く出ています(グラフ参照)。これは、一棟アパートの方が空室リスクが低いためです。区分マンションは空室がでたらその瞬間、家賃収入はゼロ、空室率は100%ということになりますが、一棟アパートだと10部屋あって1部屋空室がでても空室率10%です。つまり一棟マンションは空室リスクが分散され、長期的に安定収入が見込めるということです。

グラフ:物件の種類別・表面利回りの推移

出典:nomu.com/pro 物件の種類別・表面利回りの推移

http://www.nomu.com/pro/trend/first/20160714_2.html

③ 自分の裁量で物件を改修できる 

一棟買いの場合、外観や内装はオーナーさんが自由に改修し客付けを有利に行い、物件の空室をなくしたり、家賃下落を防いだりすることができますが、区分マンションの場合、自分の裁量で改修できるのは自分の部屋のみであったり、理事会や管理会社などを通じて判断を仰がないと実現できません。

それでは、月20万円の収入に向け、次のステップ2(一棟買い)へ進みたいと思います。

4.ステップ2:ワンルームマンションで実績を作り、一棟買いで収入を確実にする

4-1 地方の単身者向け築古木造アパートを選ぶ

一棟買いで月20万円の収入を出すためには、早い段階でローン返済を済ませ、無借金状態で経営を回していきたいところです。そのために利回りの高い一棟物件を選びましょう。その中でも、おすすめは「地方の単身者向け築古木造アパート」です。この「地方の単身者向け築古木造アパート」がどのような物件なのかを以下に説明します。

4-1-1 高い利回り(15%以上)の築古物件であること

前述のように一棟買いは区分よりも利回りが高い傾向にあるのですが、その中でも築古アパートの一棟買いは利回りが更に高く出る傾向にあります。中でも15%以上の高い利回りの築古物件を選びましょう。利回り15%であれば、利息や税金、リフォーム費などを引いても実質利回り10%程度で運営できます。では、そのような利回りの高い築古物件をどのように探すのでしょうか。以下2つのアプローチをご紹介します。

①WEBサイトで長期間掲載されている築古物件を探す

一棟アパート物件を検索できるサイトで利回り10%程度の築古物件を探します。その中でもサイトに長期間掲載されている物件は中々売れずに売主が焦っているケースが多いと考えられますので、有利に値引き交渉を進められる可能性が高く、また交渉に時間をかけられる点でも初心者にとっては進めやすいといえるでしょう。そのような普通の利回りの物件を探し、値引き交渉で高利回りを狙うというアプローチです。

②土地として売りに出されている物件を探す

売りに出されている土地を検索できるWEBサイトで、土地を検索してみると、空室だらけの築古アパートが建っている土地が売りに出されているケースがあります。これは売主がその建物が「価値無し」と判断している建物です。このような物件を探してみるというアプローチです。

4-1-2 リフォームのしやすい木造アパートであること

築古物件の場合、とくに利回りの高いボロ屋の場合、いかにリフォームをして家賃を上げ、満室に近づけるかが重要になります。リフォームのしやすさを考えた場合、木造アパートを選びましょう。なぜなら、木造であれば、後から補強修繕が施しやすいためです。例えば、腐った柱でも木造であれば丸ごと取り換えることができ、また、隣に柱を立てて補強をすることもできます。また、その施工費用もRC構造に比べると安く仕上げることができます(坪単価あたり10万円程度のリフォーム費用に差が出ると言われています)。一方、RC構造(鉄筋コンクリート造り)や鉄骨造りの築古マンションの場合、鉄鋼部分のサビの浸食による内部構造の強度低下など、劣化部分に対する補強や修繕が難しいといえます。よってリフォームの観点で木造アパートを選びましょう。

4-1-3 固定資産税が安いという点からも木造であること

木造アパートとRC構造のマンションの固定資産税を比較すると木造アパートの方が安く出る傾向にあります。なぜなら、RC構造のマンションの方が木造のアパートより国が高い資産価値を認めているためです。固定資産税は建物の評価額に対して一定の比率で算出されますので、評価額が高い=資産価値が高いと固定資産税が高く算出されます。どの地域によって建物があるかによって評価額は変動しますが、RC構造の場合、評価額は木造の1.8倍にもなる地域もあります。

4-1-4 リフォームコストの小さい単身者向けであること

単身者向けの物件とファミリー向けの物件を比べた場合、単身者向け物件の方がリフォームコストが数分の一で済む傾向にあります。なぜなら、間取りが多いと壁面の施工面積が増え、部屋内の扉も枚数が多い分、その入れ替えにも費用がかさむためです。また、コストがかかる割には、専有面積が倍のファミリー向け物件が単身者向け物件の倍の家賃をとることはできません。よって、単身者向けの物件がおすすめです。

4-1-5 初心者でも戦いやすい地方のアパートであること

これまで述べてきた、利回りの高い、もしくは利回りが普通でも値引き交渉が優位に進められるような築古物件を東京都内で探してみると中々見つけることはできません。そのような物件は存在していたとしても、非公開物件として扱われ、初心者の目には中々とまりません。やはり都心は新規参入が盛んですし、適当な物件が存在しているとしてもすぐに買い手が決まってしまいます。仮に手に入ったとしてもボロボロすぎてリフォームにかなりのお金や手間がかかりすぎて結果的に利回りが悪くなってしまいます。一方、地方は利回り20%という物件も珍しくなく絶対数も多く、状態の良い物件も都心より多いため、リフォームの初期コストも低く経営を始めることができます。もちろん都心に比べると空室リスクが高くなりますので、立地や入居者ニーズを考慮した経営的工夫が必要になります。ここで、ステップ1で実践した経営経験が特に生きてきます。

4-1-6 地方でも足が運びやすく、土地勘のあるところを選ぶ

地方物件を初めて所有する場合、土地勘があり、足の運びやすいところにしましょう。都心の物件に比べ、地方の物件で最大のリスクは空室リスクです。これを如何に下げるか、ということが地方物件での成功のカギとなります。遠方となると、頻繁に通うことができません。空室リスクを下げるには、物件探し、その後の客付け、管理会社とのやりとりなど、何度も現地に足を運ぶ必要があります。現地に足を運び、周辺環境をリサーチし、入居者のニーズを入念に探る、また、不動産屋や管理会社とは直接対面でコミュニケーションをとり、自分の意図を伝え、入居者ニーズも彼らから細かく教えて頂くことが大切です。もちろん初めから土地勘があれば、なお良いです。先に3.4で述べたように、所有する物件が、どんなターゲットに対して、どのような価値を提供するのか、イメージを鮮明にし、入居後も入居者の満足を常に念頭におくことで、空室リスクを下げていくことができます。

4-1-7 地方でも過疎化していないエリアを選ぶ

地方の中でも、過疎化の進む地域はさけましょう。地方でも、入居者ニーズを考慮した経営など工夫をすれば空室率が限りなく低い経営は可能ですが、さすがに過疎の進む地域だと工夫をしても空室となっていまいがちです。該当地域が過疎地域かどうかは、全国過疎地域自立促進連盟の「全国過疎市町村マップ」

http://www.kaso-net.or.jp/kaso-map.htm

で確認することができます。

また、総務省統計局の都市別人口(http://www.stat.go.jp/data/nihon/02.htm)などでも詳しい人口を確認することも可能です。さらに、各市役所、ネット上で、都市計画、産業の振興、人口動態等を公表している場合も多いですので、必ずチェックしましょう。不明点は下見の際に直接市役所に出向いて担当課に聞いてみるとなお良いでしょう。

4-1-8 地方でも大学に依存した地域はさける

地方でも大学のキャンパスがある地域の物件は、学生の一人暮らし需要で空室率が低く、また、卒業までの4年間は空室になることがない、ということが言われますが、そこに頼った地域はさけた方がよいでしょう。なぜなら、現在少子高齢化のため、私立大学を中心に学生確保のために人を集めやすい都心にキャンパスを移動させる動きが出てきているためです。

4-2 選んではいけない築古物件

選んではいけない築古物件はリフォームではどうにもならない物件です。リフォームではどうにもならない物件というのは建物の構造に関わる問題を抱えた物件です。建物は、土地の上に土台(基礎)を作りその上に柱を立てていきますから、土地に問題があると全てに影響を与えます。今のリフォーム技術であれば、柱の補強、土台の取り換えや床下の補強工事も可能です。しかし、土地の問題は解決が難しい問題となります。具体的には以下のような土地、物件は避けましょう。

① 地盤が軟弱な土地の上に建つ傾いた物件

地盤が軟弱であるが故に、建物が傾いているような物件は絶対に避けましょう。リフォームで建物の傾きを一時的に修正しても、原因が地盤沈下だとしたら、再沈下の可能性もありますし、地盤そのものはどうしようもありません。具体的なチェック方法としては、ジオテック株式会社の住宅地盤情報ジオダス(http://www.jiban.co.jp/geodas/index.htm)で軟弱地盤を確認することができます。また、物件の下見の際、ホームセンターで売っている「水平器」を持参する、もしくはスマホの水平器アプリを利用して水平度を測ってみましょう。

② 湿気の多い土地の上に建つ湿気の多い物件

地盤から湿気が上がってきて建物にこもっているような物件では、カビで柱が腐っていたり、金属金具のサビや劣化が激しかったり、またシロアリも発生したりしています。このような建物は、リフォーム費用もかかりますし、リフォームしたとしてもやはり長持ちしません。ですから、湿気の多い土地に建っている物件は要注意です。例えば、地下水脈の上、雨の貯まりやすい低い土地、水田の跡地などは湿気の多い土地です。具体的なチェック方法としては、物件下見の際、湿気が多くジメジメした感覚はないか、湿気で壁紙が剥がれていないか、部屋の中や押し入れの中がカビだらけではないか、雨が降った後、敷地内にいつまでも水たまりがないか、日当たりが良いのに苔が生えていないか、床がふわふわして、沈んだりしていないか、等を確認しましょう。

4-3 地銀、信金信組もしくは日本政策金融公庫から融資を引く

地方の築古物件に融資を引く場合、大手都市銀行ではなく、地方銀行や信用金庫、信用組合、日本政策金融公庫に融資の相談をしましょう。その理由は、以下の通りです。

4-3-1 都市銀行は収益性より資産価値を重視するため

不動産への融資の審査基準は銀行によって異なります。一般的に、ノンバンクからの融資が一番受けやすく、信用金庫、地方銀行、都市銀行の順に受けにくくなります。大手都市銀行は不動産投資の実績や高い属性(例えば、上場企業勤務、年収1000万以上等)、頭金がないと、審査は通過しにくい傾向にあります。

また、地方の築古物件には融資がつく可能性は非常に低いです。なぜなら、多くの大手都市銀行は収益性より、「資産価値」を見ているからです。資産価値が高いというのは、万一の時、銀行のとりっぱぐれが少ない、つまり担保性が高いということです。例えば都心にあって立地が良く、土地の価値が高く、木造ではなくRC構造(鉄筋コンクリート)や築浅である物件は「資産価値が高い」といえます。逆に地方にある築古物件は「資産価値が低い」といえます。しかし、資産価値が高い物件というのは「収益性(利回り)が低い」傾向にあります。なぜなら、資産価値の高い物件は物件価格が高く、家賃収入があってもかなりの部分が返済分として消えていきます。さらに、固定資産税も高く、そのほか、管理費、電気代等ランニングコストまで入れると収支がゼロということもありえます。以上より資産価値を重視する都市銀行で、収益性が高くても資産価値の低い築古物件の融資を受けられる可能性は低いといえます。

4-3-2 地銀、信金、信組は地域密着で融資を受けやすいため

一方、地方銀行や地元の信用金庫や信用組合は、地域の資金調達を通じて人を育て、その地域の経済発展に寄与することを目的としているため、購入したい物件が所在する市町村にその地銀や信金、信組の支店があると融資が受けやすく、地方の築古物件にも融資をしてくれる可能性があります。ですから、不動産運用の実績が少ない初心者の場合は、信用金庫など融資が受けやすい金融機関からスタートしましょう。ただし金利は都市銀行に比べ高いため、利回りの高さでカバーし、実績を積んだ数年後に、金利の引き下げ交渉もできるかもしれません。また、地銀は基本的には融資申込みを行う本人の居住地にも支店があることが条件になります。信金の場合も、該当エリアの居住者であることが条件となります。具体的に、収益不動産への融資に積極的と言われている地銀は、横浜銀行、千葉銀行、静岡銀行、スルガ銀行などです。

4-3-3 日本政策金融公庫は民間銀行よりも融資の可決率が高いため

日本政策金融公庫も融資元として検討するとよいでしょう。日本政策金融公庫は中小企業の資金調達の円滑化を目的としていて、民間の金融機関で受け入れてもらえない案件のために融資を行うのが基本的な原則です。ですので地方築古物件でも融資をしてくれる可能性は高いです。また、日本政策金融公庫は、親身になって融資や会社についてアドバイスをしてくれます。これは、日本政策金融公庫の理念(「お客さまの立場に立って親身に応対し、身近で頼りになる存在を目指す。商品力を高めるとともに、コンサルティング機能・能力の充実を図ることで サービスの質を向上し、資金と情報を活用することにより、政策金融を必要とするさまざまなお客さまのニーズに迅速かつ的確に対応する」)に基づいていて、融資以外にも、事業の発展や今後の展開についてもアドバイスを与えてくれます。ただし、融資の期間が短く、最大15年程度というのがデメリットではあります。

4-4 値引き交渉を有利に進める

地方の築古物件は値引き交渉がやりやすいといえます。都心で立地の良い築浅のマンションであれば、買い手も多く、売り手有利となりますが、地方の築古物件はその逆となります。例えば、4.1.1で述べたように、長い期間売れていない、さらに相続の問題で早期に手放したいなどのケースの場合はより有利に値引き交渉を進めることができます。また、利回りが15%でも、値引きによって利回り20%に高めていく、つまり収益性を最大限に高めることが築古物件を運用する最も大きな狙いの一つですので、うまい値引き交渉を進めましょう。値引き交渉において重視するポイントは以下となります。

① 事前に欲しい収益性をもとに購入予算を冷静かつ確実に計算をする

値引き交渉の際、詳細の収支計画を作成し、希望の利回りの出る物件購入費用を確実に計算しましょう。諸経費等支出は漏れのないように慎重に計算しましょう。購入時の仲介手数料、火災保険、リフォーム費用等の初期費用、管理会社への管理料、光熱費、固定資産税、都市計画税、修繕積立金などランニングコストを支出として見込み、収入については、空室リスクや家賃の下落も考慮して計算をします。このシミュレーションで、確保したい利回りから物件価格がいくらだと成り立つのかをしっかりと計算しましょう。特に築古物件は、リフォーム費用はリフォーム業者にも相談をして見積をとりましょう。収支計画をエクセルで作成できる無料計算ソフトも様々ありますので、利用しましょう。例えば、「IRRによる不動産投資収益計算Excelシート」(Lite)( http://www.vector.co.jp/soft/dl/winnt/business/se493526.html)は細かい支出項目もあらかじめ入力できるようになっていますので、もれなく計算することができます。

② 計算した数値を基準に交渉の際にはブレないこと

①の計算をもとに、交渉の際、いくらがベストの価格なのか、どこまでなら妥協できるのかしっかりと決めておくことが重要です。その妥協ラインでどう交渉しても折り合わないのであれば、潔くあきらめることも必要です。物件の良さに目が行って、ずるずると妥協ラインを下げていくと、後々収益性の低さで苦労することになりますので気を付けましょう。

③ 売主の状況を知り、売主の課題を解決する姿勢で臨むこと

売主がなぜ、今物件を売りたいのか、売主ごとの事情は極力詳しく把握し、「売主の課題を解決して自分も相手もWin Winになる」というスタンスで交渉に臨みましょう。例えば、売主が高齢化し、賃貸経営自体を続けることが手間や面倒になった、物件のオーナーだった親が死後、相続が発生し、相続税の納付前に急ぎ売却をしたい、他に経営するビジネスがうまくいかず現金が必要になっている、など事情が分かれば、うまい折り合いをつけることができます。そのような情報は、物件を仲介する不動産業者をうまく味方につけて、なぜ売りに出されているのか等、色々と質問をすると出てくるケースもあります。

④ 物件の弱点について、売主と共通認識をもつこと

値引きの際に、単に「○○万円値引いてほしい」と言っても値引きを引き出すことはできません。自分自身の収支計画ももとに、いま考えている物件の弱点がどことどこで、リフォームなどどのようにリカバーして経営を成り立たせたいのか、を説明し、その根拠をもとにいくら値引いてほしいのか相談をしましょう。

4-5 リフォームを行う

築古物件では、上手なリフォームが収益を向上させるカギとなります。以下にリフォームの手順とポイントを説明します。

4-5-1 リフォームのゴールイメージを作る

リフォームをする際に、重視したいのは「対費用効果」です。高い費用効果を出すためには、いくらの予算でリフォームを施して、いくらの家賃、入居率で経営をしたいのかまずはゴールをはっきりさせましょう。自身の家のリフォームと違って、おしゃれで住み心地が良いということに目をとらわれず、投資に対して得たいリターンをはっきりさせることが重要です。具体的には家賃、入居率のゴールを設定したら、周辺の物件をできる限り見て回りましょう。どのくらいの設備でどのくらいの家賃、入居率を実現しているのか。また、アパート物件のリフォーム事例やデザイナーズマンションの施工事例をWEB上で確認したり、インテリア雑誌に目を通したりしながら、空間をどのように創り上げるのかイメージしましょう。

4-5-2  相見積を取る

gooタウンページ」などから「リフォーム業者」、「工務店」を検索し、どんどん電話をしましょう。管理会社から紹介をしてもらうこともできます。そして、物件に来てもらい相見積をとります。最低5件の相見積を取りましょう。5件というのは、大手のリフォーム業者、地元密着の工務店、管理会社からの紹介の工務店、自らインターネット検索で見つけた工務店などです。なぜ相見積をとるかというと、相見積をとることでリフォームの相場観を養うことができるためです。そして、業者によってどのような段取りでリフォームを行うのか知ることで、見積の妥当性を見極める力も養われます。

4-5-3 業者を選定する

① 相場観を知った上で、「安い」だけを基準に選ばない

相見積をとることで、建築資材費、設備費や工賃がいくらくらいなのか知ることができます。例えばクロスの貼り替えが単位面積あたりいくらで、工賃がいくらなのか、業者によって多少の違いはありますが、相場をつかむことができます。また設備費(例えば温水便座、洗面台、鏡など)はホームセンターやインターネットで相場観をつかめます。なお、業者によっては「××一式」ばかりの見積で、建築資材費、設備費と工賃が不明な場合もあります。そのようなときは明細を業者に確認しましょう。そして、見積の内訳を読めるようになり、相場観も分かったとしてもただ単にもっとも安いという基準で業者を選ぶのはやめましょう。その理由は、安い理由が、工賃を安く抑える分、かけるべき日数をかけない手抜き工事であったり、通常リフォームで利用しないような安い部材を使っていたりという可能性があるためです。ですから、安いのであれば、なぜ安いのか納得いくまで説明をうけましょう。やはり適正価格はありますので、あまりにも安いというのは注意が必要です。またこちらからの質問に対する受け応えに対する姿勢から得られる信頼度合いも判断の材料とすることが重要です。今後のパートナーとなるわけですから、会社として人として信頼できる相手かどうなのかという観点も重要です。

② 地域密着の業者も優先して選定する

地域密着の業者は優先して選定しましょう。なぜなら、地元の業者は、その地域での評判が重要ですので手抜き工事はしづらいのと、リフォーム後の相談もしやすいためです。築古物件は、築浅物件に比べ、リフォームをしても、その後問題がでてくる可能性が高いですので、何かあった際に相談できる関係を作っておくことはとても重要なことです。

③ 管理会社に紹介してもらう

管理会社にリフォーム業者を紹介してもらうというのも手です。管理会社にその後の客付けや物件管理もお願いするのであれば、自分達が管理するのですから評判の悪い手抜き業者は紹介しないでしょう。その点で安心ではあるのですが、管理会社を通すとその利益の分高くつく可能性もありますので、その場合は次項で述べるよう自分で準備出来る設備は自分で用意するという工夫も必要になるででしょう。

4-5-4 自分で手配できる設備は自分で手配する

業者さんも一般に売られている設備は購入をするわけですから、自分で手配した方が安く済むのもあります。このように自分で手配することを「施主支給」といいます。施主支給する際は、2点注意点があります。1点は、業者によっては施主支給お断りの業者もいますので事前に確認しましょう。もう1点は、建築資材関係(フローリング材、塗料、壁紙など)は業者の手間が増え逆に割高になることもあるため避け、温水便座、化粧台、ドアホン、エアコンなど一般的に手に入りやすく、業者の仕事とは切り離しやすいものに絞りましょう。

4-6 空室対策を徹底する

4-6-1 提供価値をはっきりさせる

3.4で前述しましたが、物件に住む入居者がどんな人で、どのような価値を提供するのかをはっきりさせましょう。例えば、単身者がターゲットとして場合、男性なのか、女性なのか、年齢はいくつくらいで住まいに求めるものは何なのか、など明確に仮説を立てておくことです。これは、リフォームを実施する前、物件選びの段階から常にイメージし続けることですが、空室を限りなく低くし続ける上では、入居者が入居した後も常に考え続ける重要なことです。

4-6-2 物件周辺の不動産屋さんは全て訪問し提供価値をしっかり知ってもらう

アパートへの入居希望者で、不動産屋さんに足を運んでいる入居希望者は、あなたのターゲット顧客です。なぜなら、足を運んでいる時点で条件が希望通りであれば即決する可能性が高いためです。入居希望者は1件の不動産屋で希望に沿う物件を複数紹介してもらいます。その際に不動産屋さんがあなたの物件をその魅力とともに紹介し、内見までつなげてもらえると契約の確率が格段にあがります。さらに、あなたの物件が入居希望者の目に触れる頻度を増やすためには、物件のあるエリアの不動産屋さんには全て回ることをお勧めします。そして、名刺を渡し、名前と顔を覚えてもらい、物件がどんな入居者向けでどんな価値を提供するのか、しっかりと説明をしておきましょう。不動産屋さんにとっては、電話やメールだけではなく直接会ってお話をした方が何倍も印象に残ります。不動産屋さんもとても貴重なパートナーとなりますので、一軒一軒丁寧に敬意を表して、訪問しましょう。訪問後はその日のうちに、必ずお礼のメールも一本打つようにしましょう。一度、丁寧に関係を作ってしまえば、その後の空室が出た際でも相談をしやすくなります。

4-6-3 手ごろな価格設定をする

家賃を決めるときはまず周囲の物件で同じような物件の家賃相場に合わせて検討します。また、立地・間取り・設備・環境・構造などにもよって決められますが、極端に相場に合わない家賃で設定してしまうと空室のリスクが高まってしまいます。ただし、一度決めた家賃を空室が出たので安易に下げるということはやめましょう。なぜなら、家賃を一度下げてしまうと、そのマンション投資から得られる利益を圧迫してしまいますし、マンションは年数とともに劣化しますので、長期的に見ると更に家賃を下げざるを得なくなり経営が一層苦しくなるためです。

4-7 地方物件だからこそ管理会社との信頼関係を強固にする

一棟のアパートを管理するとなると自主管理をすることはかなりの手間がかかり、難しいといえます。なぜなら、管理業務には、新規契約、契約更新、家賃回収、家賃の滞納処理、クレーム対応、清掃、建物の日々のメンテナンス、長期的な修繕計画の立案など多岐にわたる様々な業務が含まれているためです。また、地方物件で、自分の自宅から車で2時間となると、ちょっとしたクレームに対して素早く、臨機応変に対応することは大変に難しいことです。ですから、管理のプロである管理会社にお任せしましょう。具体的に選ぶ方法は、物件所在地の地元にある管理会社を中心に調べ話を聞いて回りましょう。その際に、以下を中心に話を聞き判断をしましょう。

① どのような物件を中心に管理をしているのか

例えば、ファミリー向け、単身者向け、富裕層向け、などなど管理実績を確認し、ご自身の物件とマッチするのかを見極めましょう。またそれと一緒に、その管理会社がその地域のマーケットに関する知識がどのくらいあり、どのくらい親切に教えてくれるのか、その姿勢も確認しましょう。

② 管理専門会社を選ぶ

できれば、管理専門で業務を行っている会社を選ぶ事をオススメします。管理会社の中には不動産売買も一緒に行う会社もあります。業界的には不動産売買の方が利益は上げやすく、管理は片手間で行っている会社が存在します。全ての会社がそうだとは言いませんが、不動産管理に特化している分、真剣に取り組んでくれる可能性が上がるので、不動産管理専門の会社を選ぶ事をオススメします。

③ 管理手数料を確認する

管理会社へ管理を任せると毎月管理手数料が発生し,相場は5%前後が基準です。高い会社で8%~10%です。管理手数料が高ければそれだけ手厚いサポートを受けれると思われがちですが、そうでない場合もあります。まずは5%を通常と考え、高い場合と低い場合、他の会社と何が違うのかをしっかりと聞きましょう。

さいごに

老後資産を毎月20万円貯める方法、いかがでしたでしょうか。具体的なイメージはつきましたでしょうか。不動産投資初心者の方でも、ステップを踏み、勉強を重ね、入居者の方々を満足させるマンション経営、アパート経営をし、ゆとりのある老後を幸せに過ごされるイメージが持てたのであれば幸いです。幸せな老後の生活を応援しています。